東京五輪が原因となるコロナ感染を防止するための「バブル」が穴だらけと問題点の指摘が相次いでいるが、海外メディア含め五輪関係者のためのハイヤーが不足していることから、タクシーが表示板一つの掲示で「五輪ハイヤー」に変身し、五輪関係者搬送後には表示板を下げ、すぐに街中で流し運転できる状況にあることを日本共産党機関紙「赤旗7月18日付け」(日曜版)が取り上げた。
同紙記者は取材記事最後に「五輪大会組織委員会は『一般タクシーとは異なる運行が行われるため、一般利用者と大会関係者とが接触・混交することはない』と断言する」としたうえで、実際の利用体験として「記者は12日、海外メディアが五輪モニュメント近くで降車した直後のタクシーにあっさり乗車できた」ことを報じた。
記事によると「寸前に乗っていたニュージーランドの記者の注文によりクーラーの利いたタクシー車内。運転手は『専用車両』の表示板をしまうと、換気も消毒もせずに車を発進させました」と伝えている。これもバブルの穴だ。
今回の事例に関しては全国自動車交通労働組合総連合会も車両によっては大会関係者が降車したあとの換気や消毒が徹底されない恐れがあると懸念を示すとともに、コロナワクチン接種が進んでいない運転手や一般乗客に感染のリスクがあるとして五輪組織委に見直しを求めている。(編集担当:森高龍二)