止まぬコロナ感染拡大 実効性ある対策強化必要

2021年08月15日 09:40

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大が止まらない。東京都の12日の新規感染者は4989人となり、重症者は218人と過去最多。政府の感染症対策分科会は緊急事態宣言発令直前(7月前半)に比べ、人出の数を半分に減らす対策強化を求めた。

 東京に限らず、埼玉も12日の新規感染者が1528人と過去最多。千葉では1038人が感染し、死亡者4人。関西でも大阪が1654人と過去最多。4人が死亡。兵庫も728人が新規感染。初めて700人を超えた。京都も372人が新規感染し、過去最多になった。滋賀も162人と過去最多。奈良も114人の感染が確認された。沖縄も感染拡大が深刻になっており、12日には732人が確認された。過去最多になっている。

 立憲民主党は12日までに田村憲久厚労大臣に対して、オリンピック終了で空いた選手村や五輪関係者のために押さえていた約150のホテルを新型コロナウイルス患者のための臨時宿泊療養施設として速やかに転用するように緊急要請した。

 加えて、医療体制が特にひっ迫している地域には全国から医療従事者のマンパワーを結集し、臨時の医療施設を設置するなど、医療を受けられる体制を整備すること。

 また、最悪でも、中等症は原則入院との政府方針を堅持するため、緊急事態宣言が出ている東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、沖縄において、8月末および9月末の時点で新型コロナウイルス患者のための宿泊療養施設、病床、重症病床を何人分整備するのかを今週中に発表するよう、求めた。

 長妻昭厚労部会長(元厚労大臣)は「今やるべきことで緊急性、プライオリティの一番のことは助かる命が助からなくなる事態を食い止めることだ」と要請趣旨を語った。(編集担当:森高龍二)