感染抑止へ個人行動への法的仕組み必要 尾身氏

2021年08月19日 06:51

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は17日の記者会見で「個人に感染リスクの高い行動を避けてもらうことを可能にするような新たな法的な仕組みの構築の検討を」議論することを要請した。この意見は「本日の諮問委員会、基本的対処方針の分科会でも出た」とも語った。

 尾身会長は「リスクの高い場面を徹底的に抑えることが可能であれば感染拡大に歯止めを掛けることは可能だが、飲食店などのお店の方に制限をお願いする仕組みというのはあるが、利用者個人、我々一般の市民に対しては、言わば『お願いベース』という方法しかない」ここが「ジレンマ」と必要な法的検討議論が必要だとした。

 一方、「出口」に関して、尾身会長は「ワクチン接種が徐々に上がってきているので(緊急事態宣言解除に関しては)、新規感染者数というのはこれからも当然大事な一つの要素だが、むしろ重症者数とか入院者数などを含めた医療のひっ迫程度をより重視するようなことを出口戦略の基本とするようにすべきではないかと我々は今のところ考えている」と述べた。(編集担当:森高龍二)