キリンが1頭入れる実物大の「超空間」の家で、「超防災」の実験を実施

2021年10月17日 08:58

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自然災害、とくに日本では「地震」に対する警戒を怠ってはいけない。

 世間は未だ、新型コロナウイルスの話題で持ちきりだが、そんな中でも忘れてはいけないのが、自然災害、とくに日本では「地震」に対する警戒を怠ってはいけない。

 2020年1月に文部科学省地震調査研究推進本部地震調査委員会が出した予測では、今後30年以内に 70%程度の確率でマグニチュード7程度の首都直下地震が起こるとされている。最悪の場合、死者は2万人を超え、経済被害も95兆円規模に達する可能性もあると推測されているから、尋常な事態ではない。もちろん、首都東京だけでなく、地震大国と呼ばれる日本に住んでいる限り、いつ何時、自分が住んでいる地元が大地震に見舞われてもおかしくないのだ。

 2011年3月11日に発生し、日本の観測史上最大規模のマグニチュード 9.0から9.1を記録した東北地方太平洋沖地震、「東日本大震災」以降、日本人の防災意識は格段に成長した。それは、それ以降の十年間で発生した自然災害への迅速で適切な対応などからみても明らかだ。政府や自治体の働きはもちろんのこと、地域ぐるみでの防災体制と備えが被害を最小限に食い止めている。

 また、住宅についても、耐震性能が飛躍的に向上した。住宅メーカー各社が耐震実験などを繰り返し行っており、近年の新築住宅は十年前のものとは比較にならないほどの耐震性能を備えている。とくに今はコロナ禍で在宅している時間が多くなっているので、住宅の耐震性能は気になるところだ。今後30年間の内に高い確率で起こると考えられる首都直下型地震。今後30年というのは30年後に起こるという意味ではなく、明日起こってもおかしくない状況だということを肝に銘じておきたい。

 そんな中、防災月間である9月28日、木造注文住宅を手がける株式会社アキュラホームグループが、マグニチュード7クラスの首都直下型地震を想定し、実物大の同社最新の防災住宅「超防災の家 超空間の家」を使用した耐震実験を公開した。同社が耐震実験を公開するのは初めてということもあって、メディア各社からも注目を集めた。同住宅は、アキュラホームが40年にわたって取り組んできた防災、減災のノウハウが凝縮された住宅であるだけでなく、コロナ禍以降、需要が急増している「大空間・大開口リビング」も同時に叶えるものだ。同社曰く「キリンが1頭入る」ほどの超空間と、業界トップレベルの耐震性能を両立させているのは驚くほかない。

 損害保険ジャパン株式会社が今夏、21歳以上の男女13323人を対象に実施したインターネットでのアンケート調査によると、今後地震が発生した時の不安として、66%の人が「住宅の損壊とその修繕費用など」に、48%の人が「仮住まいの確保」に不安を抱えていることが分かっている。

 被災してしまったとき、非常食や避難グッズはもちろん大切な備えだ。でもやはり、大地震に見舞われた後でも住み慣れた自宅が無事で、仮設住宅などに頼らなくても過ごすことができたなら、どんなに気持ちが救われ、安心できるだろうか。家族を守るためにも今一度、地震の住宅の耐震についても考えておきたいものだ。(編集担当:藤原伊織)