政府は22日、「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定した。「再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減する」としており、2030年度の電源構成比率について、再生可能エネルギーでは、これまでの目標値(22~24%)より14ポイント引き上げ「36~38%」にしている。また「現在取り組んでいる再生可能エネルギーの研究開発の成果の活用・実装が進んだ場合には、38%以上の高みを目指す」とした。
一方、原子力に関しては、これまでの「20~22%」を、スライドさせた。LNGはこれまでの「27%」を7ポイント引き下げ「20%」に。石炭もこれまでの「26%」より7ポイント引き下げ「19%」を目標にする。
計画では原発について「原子力規制委員会の規制基準に適合すると認められた原発の再稼働は進める」とし「再稼働加速タスクフォースを立ち上げ、人材・知見の集約、技術力維持向上」を明記した。
また「関係自治体や国際社会の理解を得つつ、六ヶ所再処理工場の竣工と操業に向けた 官民一体での対応、プルサーマルの一層の推進」を明記。最終処分に関しては「北海道2町村での文献調査の着実な実施、全国のできるだけ多くの地域での調査の実現」をめざす。
福島第一原から毎日増え続けるALPS処理水の関しては「厳格な安全性の担保や政府一丸となって行う風評対策の徹底を前提に、東京電力が原子力規制委員会による認可を得た上で、2年程度後を目途に福島第一原発において海洋放出を行う」とした。(編集担当:森高龍二)