日本経済団体連合会の十倉雅和会長は与党税制改正大綱に金融所得課税強化が入らなかったことに関して、21日までの会見で「あくまで検討の順番の話で、取り下げられたということではないと承知している」と語り、いずれ、金融所得課税強化は俎上にあげられ、強化されるとの受け止めを示した。
会長は「金融所得課税の見直しは岸田政権の『成長と分配』の好循環を実現する方策の一つとして象徴的なテーマとされ、注目してきた」と述べ「実体経済および金融資本市場に与える影響を精査する必要があるとの理由で今回は見送られたのではないか」と今回の税制改正から外れた理由の受け止めを語った。
そして「あくまで(税制改正対象の)検討の順序であり、取り下げられたということではないと承知している」と語った。
また「炭素税について、成長に資することが前提であるが、他の手法を含むカーボンプライシング全体の中で議論し、日本に適した手法を検討する必要がある」との考えを示した。
過去最大規模の一般会計補正予算(約36兆円)に関しては「新型コロナウイルス関連の緊急対策ならびに経済成長のための対策の双方が含まれている。短期間でよく準備されたと思う。来年度予算と合わせて、将来につなげていっていただきたい」と評価した。(編集担当:森高龍二)