岸田文雄総理は9日開いた経済財政諮問会議で「成長と分配の好循環に向けて、官民協力して民間投資と可処分所得を引き上げ、経済を持続的な成長軌道に乗せていく」と語り「成長を実現し、中期的に財政もしっかり改善させていく」と強調した。また「経済財政諮問会議ではマクロ経済財政運営や規制・制度改革の在り方について、単年度主義の弊害是正の観点も含め議論していく」との方針を示した。
また「コロナで厳しい影響を受けた方々への万全の支援、傷んだ経済の立て直しに全力を尽くし、国民の安心を確保する。同時に経済対策では新しい資本主義を起動させ、成長と分配の好循環を拡大していくために十分な内容と規模にしていきたい」と述べた。
岸田総理は「諮問会議では今後、年末の予算編成に向けた議論も進める。皆様方には短期・中期に渡るマクロ経済・財政運営のかじ取り役として、今後とも議論を先導していただけますよう」と会議の成果に期待を寄せた。
経団連会長の十倉雅和氏ら4人の有識者議員は「コロナ禍で顕在化した様々な構造的な格差(所得・資産・雇用・地域・教育)、デジタル化の遅れ、危機対応への脆弱性への対応は喫緊の課題」としたが、安倍政権・政府と(経団連は)車の両輪として約9年、様々な経済対策を要請し格差を拡大させたのは両者であったことも踏まえ、この点の反省を踏まえた提言が求められよう。
岸田総理は「諮問会議では年末の予算編成に向けた議論も進める」とし「短期・中期に渡るマクロ経済・財政運営のかじ取り役として、今後とも、議論先導を」と会議メンバーらに期待を寄せた。(編集担当:森高龍二)