ホンダの中国現地法人「東風Honda 」は2024年の稼働開始を目指し湖北省武漢市の武漢経済開発区に生産ラインでもカーボンニュートラルを標榜するEVの新工場を建設する 敷地面積63万㎡、基本生産能力72万台/年の大規模工場となる予定だ
日本の自動車メーカーは「EVに対して後ろ向きで冷淡」だというのが国際的評価だった。ところがここに来て日本の各社も本気でEV開発・市場投入に取り組もうとする動きが、具体的に現れてきた。
中国でのEV販売は現地生産を行なっている高級電動車「テスラ」の好調ぶりが伝わる。が、一般消費者の要求に応える現地メーカーの格安EVも人気だ。上海通用五菱汽車の電気自動車「宏光MINI EV」は、2.9万元(約50万円)からという格安価格で人気を呼んでいる。この小型格安EVは大都市部だけでなく、地方農村部でもスクーターの代替モビリティとして人気が高い。
比較的早くからEVへの取り組みを積極的に進めるホンダの中国における四輪車生産販売合弁会社、東風本田汽車有限公司(東風Honda)が、電気自動車(EV)の生産体制構築に向け新しいEV専用工場を建設。今後の市場拡大に備える。
新工場は2024年の稼働開始を目指し湖北省武漢市の武漢経済開発区に建設し、敷地面積63万㎡、基本生産能力72万台/年の大規模工場となる予定だ。
そこには完成車一貫生産が可能な高効率スマート工場として、プレス、溶接、塗装、組み立て、完成車検査などのフルスケールの工程すべてを配し、完成車組立工程などを中心に業界トップ水準の自動化率を目指す。
また、カーボンニュートラル実現に向け、ソーラー発電などの再生可能エネルギーの活用に加え、再生水循環利用などによる資源節約、大気汚染をもたらす主要な原因物質であるVOC(Volatile Organic Compounds/揮発性有機化合物)の削減など、サステナブルな取り組みも積極的に進めていく。製造工程でもCO2削減を目指す工場だ。
今後もホンダは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた電動化の取り組みを加速させ、期待に応え、そして期待を超える魅力ある商品を提供するとしている。(編集担当:吉田恒)