国民1人当たり250円を負担する計算で国政政党のうち、交付申請をした政党に交付される政党助成金の4月交付分が20日、交付された。総額78億8413万250円になる。政党助成金の原資は「税金」。
交付内容の内訳では自民党が40億904万4750円と全体の50.8%を占めた。次いで、立憲民主党が16億9670万1750円。日本維新の会が7億5682万円。公明党が7億5232万250円。国民民主党が4億4341万250円。れいわ新選組が1億325万4250円。社会民主党が6976万750円。NHK受信料を支払わない国民を守る党が5281万8250円になっている。
日本共産党は交付金受給資格を備えているが、申請したことがない。今年2月には参議院に「政党助成法廃止法案」を提出した。その際、田村智子政策委員長は「政治活動を支える政治資金は本来、国民から拠出される浄財によるべき。国民自らが自らの思想・信条によって、自ら支持する政党に寄付する自由と権利がある。政治参加の権利そのもの」と指摘した。
そのうえで「政党助成制度は国民の税金を政党に配分するもので、自ら支持しない政党に対しても強制的に寄付させられることになる。この制度は思想・信条の自由、政党支持の自由を侵す『憲法違反の制度』であり、日本共産党は一貫して政党助成金の受け取りを拒否し、制度の廃止を主張してきた」と党の立場、考えをアピールし、廃止すべき制度だとした。
政党助成金制度創設により交付が始まった1995年から昨年までに交付された総額は8500億円を超えた。この制度は、そもそも企業や団体と政治の癒着を排除するため、企業・団体からの政治献金を禁止することを条件に導入された。しかし、現況、二重取りになっているほか、政党が政治活動の原資を政党助成金に依存する依存率が7割を超える党もあるなど、「国民の支持を得て、活動資金をつくる大原則」(田村氏)からの政党の劣化も目立っている。(編集担当:森高龍二)