基幹統計の一つである「建設工事受注動態統計調査」が安倍政権下で書き換えられ、二重計上することで最大5兆1000億円上振れしていた問題について、18日の衆院国土交通委員会で立憲の城井崇議員から「統計は私たちの社会の姿を映す鏡の役割だ。歪んだ鏡の存在を見逃すわけにはいかない。GDPへの影響が小さければ、基となる統計が不正なものであっていいということではない」と追及され、斉藤鉄夫国土交通大臣は「委員のおっしゃる通りでございます。不適切な処理で統計数値に影響が生じていることは極めて遺憾」と陳謝した。
城井議員は「統計不正問題、過大計上は最大で年間5兆1000億円、全体の6.6%に及び、GDPに用いるデータは2兆8000億円。5.3%過大ということだ。(問題の統計の)是正の手法が示されたが、これもあくまで推計だ。GDPへの影響は軽微との見方を政府は相変わらず示している」と政府の認識の甘さを指摘した。
大臣は「国交省として誤りを発見した際のルールの徹底に加え、マネジメントの在り方も含めた再発防止策について、顧問有識者のご意見も伺いながら、具体化を進めていきたい」とした。城井議員は「情報開示を含め、真摯な対応をお願いしたい」と二度とこうしたことがないよう促した。(編集担当:森高龍二)