立憲民主党のカジノ問題対策本部(本部長・泉健太党代表)は15日、斉藤鉄夫国土交通大臣に対して「カジノを含むIR事業にかかる大阪府・大阪市の区域整備計画を認定しないよう」申し入れた。
申し入れの理由として、立憲は(1)外国人専用ではなく国内在住者も利用可能となるカジノはカジノでの消費と一般消費のカニバリゼーション(共食い効果)により地域経済のマイナス要因となる。
(2)大阪府・大阪市はギャンブル依存症対策を行うとしているが、取り組みは不十分で、ギャンブル依存症増加のおそれがある(3)開業に必要な巨額の資金の多くを借り入れなど外部調達に頼る一方で、集客の見通しが甘く、採算がとれない可能性がある。こういった課題が指摘されてきたが、未だに解決の道筋が明確でない、としている。
また(4)我が国において違法なオンラインカジノが急速に広まっているが政府は十分に対応できていないことから、施設型カジノ(ランドカジノ)の収益性が予想よりも悪化する可能性がある(5)IR区域の土壌改良のために約790億円の公金が投入されるなど住民負担が発生しており、更なる住民負担が懸念されている、ことも新たな課題だとしている。
加えて、IR整備にかかる今後の手続においては数々の課題に関する情報が的確に開示され、住民投票を含めて住民自治が尊重される必要がある、としている。(編集担当:森高龍二)