22年度実質GDPは2.0%程度 総理

2022年07月27日 06:34

 岸田文雄総理は25日の経済財政諮問会議で「日本経済はオミクロン株の特性を踏まえた感染防止と経済社会活動の両立により、コロナ禍で落ち込んだサービス消費にもようやく明るい兆しが出始め、2022年度の実質GDP(国内総生産)は2.0%程度の成長となる見込みだ」とした。

 そのうえで、物価対策について「物価上昇による国民生活に与える影響を丁寧に分析し、5.5兆円の予備費を機動的に活用し、適切かつ効果的な対応策を講じていく」と述べた。

 岸田総理は「物価上昇という新しい環境の下で、成長と分配の好循環を実現し、経済を持続的な成長軌道に乗せるためには、今般の物価上昇を踏まえ、最低賃金を含め、賃上げの流れをよりしっかりとした継続的なものとするとともに、将来所得の源泉となる投資を大幅に拡大することが不可欠」と賃上げによる所得向上策と投資に向かう環境づくりに意欲を示した。

 岸田総理は「官が民間投資の呼び水となる具体策の検討を加速する」と強調した。成長と分配の好循環は岸田総理が自民党総裁選当時からの目標、目指す柱のひとつだが、総裁選当時に挙げていた「金融所得課税」の課税見直しは姿を消し、「所得倍増計画」は「資産倍増計画」にすり替わっている。(編集担当:森高龍二)