国葬を先例にしないを反故でも「判断適切」総理

2022年08月13日 16:24

 岸田文雄総理は組閣後の記者会見で安倍晋三元総理の「国葬」について、世論調査で半数を超え反対があり、全額公費負担には疑問の声もある中、内閣と自民党の合同葬にするなど検討することはないのか、との記者団に問われ「海外でも弔意、敬意を表している国があり、我が国としても敬意と弔意を国全体として表す儀式を国の公式行事として催し、その場に各国代表をお招きする形式で葬儀を行うことが適切と判断した」とこれまでの説明を繰り返した。

 国費で全額を賄うことについても「国葬儀の具体的な規模、あるいは内容については今、正に検討中であり、こうしたものもしっかりと明らかにしながら、今後様々な機会を通じて丁寧に説明を続けていきたいと政府としては考えている。これが政府の基本方針」と強調した。基本方針は状況次第で変更余地もないとはいえない。

 岸田総理は「憲政史上最長の8年8か月にわたりリーダーシップと実行力を発揮し、内閣総理大臣として重責を担われた。民主主義の根幹たる選挙運動中の非業の死であった。東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開など、様々な業績を残された。国の内外から高い評価と幅広い弔意が寄せられている」と国葬正当化の理由に挙げた。

 しかし、佐藤栄作元首相を国葬にしなかった大きな理由に「吉田茂元総理『国葬』の際、これを先例としないという了解があったこと」や「司法・立法・行政、いわゆる3権の長との協議が必要」で、これをしていないことなどがあった。

 いわば、閣議決定のみで国葬という、事実上の「内閣葬」を「国葬」にし、吉田元総理の国葬時に約された「これを先例にしない」ことを反故にし、3権の長と協議・合意もしない岸田内閣の判断ミス。予定通り国葬を営めば、教科書には先例にしないことを反故にした岸田総理の「国葬決定経緯」が記されることになる。(編集担当:森高龍二)