野田佳彦元総理は直近のコラム(8月29日)で、ウクライナへの侵略行為を続けるロシアへの制裁、対策について「ロシア経済の先行きを決めるのは石油や天然ガスの輸出動向。ロシアに対して資源輸出をどこまで禁じられるか、資源価格をどこまで低下させられるかがポイントになる」と記した。
野田氏は「欧州向けの石油・ガス輸出は確実に減っているが、中国やインドなどが輸入を拡大し補っている。戦費調達分はまかなっているのではないか。EUは年末にはロシア産石油の輸入を9割削減する予定だが、中東など産油国の協力を得て、原油や天然ガスの供給量を増やし、資源価格を低下させる工夫も必要」と提案している。
そのうで「米国の中東外交はうまくいっていないので、日本外交の腕の見せ所」と政府の積極対応を求めている。
野田氏は「制裁効果が発現しプーチン大統領に停戦圧力をかけられるのか、日米欧が物価高と景気悪化で足並みを乱すのか。我慢比べの正念場を迎えた。早く臨時国会を開いて、日本の揺るぎない方針を議論すべき」と臨時国会を早期に開き、国としての姿勢を内外に示し、実効性を上げる必要を提起している。(編集担当:森高龍二)