日本経済団体連合会の十倉雅和会長は防衛費増に伴う財源問題で「法人税だけ一人歩きするのはどうか」などと政府与党をけん制した。
十倉会長は「ロシアのウクライナ侵略や台湾海峡をめぐる対立等を目にし、日本国民は防衛や安全保障の重要性について理解を深めている。防衛力強化に向け何らか手立てを講じなければという合意形成がなされつつある」との認識を示した。
そのうえで「防衛費増額については、長期的な観点から国民全体でどう負担するのか、よく議論しなければならない」などと強調。
十倉会長は「防衛計画の中身とも照らし合わせ、財源はじめ要点を踏まえた幅広い議論が必要となってくる。こうした段階で、法人税だけが一人歩きするのはどうかと思う」などとけん制した。しかし、長期的・安定的財源確保からすれば「法人税」を見直し、中小企業を除いて「28%」に戻し、大企業への優遇税制を廃止・縮小すれば8兆円捻出できる試算もある。(編集担当:森高龍二)