独の大統領に防衛費相当額の確保を伝えたと総理

2022年11月03日 08:42

 岸田文雄総理は1日、総理官邸でドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領と会談し、その後の共同記者会見で「日本は5年以内に防衛力を抜本的に強化し、裏付けとなる防衛費の相当額を確保する決意であることを伝えた」と述べた。

そのうえで、岸田総理は「日米同盟を基礎としつつ、同志国との多層的な安全保障協力を進めていく考えであることを伝え、日独間での連携強化を確認した」と語った。

岸田総理は「ロシアによるウクライナ侵略を一刻も早くやめさせるべく、同志国の緊密な連携の下、強力な対露制裁とウクライナ支援を継続していくことが重要である点を確認した。3日にドイツで開催予定の日独両国の外務・防衛閣僚による2+2などを通じ、自由で開かれたインド太平洋、さらには法の支配が貫徹される国際社会の実現に向けた日独間の協力を更に強化していきたい」と強調した。

また「ロシアがウクライナにおける核兵器の使用を示唆していることは極めて憂慮すべき事態であり、広島と長崎に原爆が投下されてから77年間、核兵器が使用されていない歴史をないがしろにすることはあってはならず、仮にロシアが核兵器を使用することがあれば、人類に対する敵対行為であり、国際社会としてその行為を決して許すことはないことを強調し、ロシアによる核兵器をめぐる威嚇的な発信に対する強い懸念を共有した」とロシアを強くけん制した。(編集担当:森高龍二)