林芳正外務大臣、浜田靖一防衛大臣と米国のブリンケン国務長官、オースティン国防長官による「2+2」が11日ワシントンDCで開かれ、中国に対して「中国の外交政策は自らの利益のために国際秩序を作り変えることを目指している」としたほか「伸張する中国の政治力、経済力、軍事力、技術力を自らの利益のために国際秩序を作り変えるために用いようとしているとの見解で一致した」と強い警戒感を示した。
そのうえで「中国の行動は同盟及び国際社会全体にとっての深刻な懸念であり、インド太平洋地域及び国際社会全体における最大の戦略的挑戦である」とした。
また「米国は日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認。閣僚は、一部のミサイルが日本の先島諸島周辺の水域に着弾した、2022年8月の中国の弾道ミサイル発射を含む、日本周辺における中国の危険な軍事活動及び挑発的な軍事活動を非難。閣僚は中国の透明性の欠如によっても特徴付けられる核戦力の増強に関する継続的な懸念を共有した」ことも共同発表した。
このほか「日本が新たな戦略の下、反撃能力を含めた防衛力を抜本的に強化するとの決意を表明し、自国の防衛を主体的に実施し、米国や他のパートナーとの協力の下、地域の平和と安定の維持に積極的に関与する上での役割を拡大する決意を再確認。米国は日本の新たな国家安全保障政策について、同盟の抑止力を強化する重要な進化として強い支持を表明」としている。
また、共同発表は「米国は核を含むあらゆる種類の米国の能力を用いた日米安全保障条約第5条の下での日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを再表明した」とし「日米両国の新たな戦略に従い、閣僚は現在及び将来の安全保障上の課題に対処するため、同盟の役割、任務を進化させる作業を加速させる」としている。(編集担当:森高龍二)