菅直人元総理(77)は次期衆院選挙に出馬しないと5日、都内で記者会見し正式に表明した。「このあたりが一つの潮時」と述べた。また「政権交代のあることが民主主義の健全なあり方」と述べ「自民党に籍を置いたことのない私が総理を務めた。日本の民主主義が機能した」と語るとともに、若い人がチャレンジすることに期待を寄せた。
菅氏は10月21日、「私の去就について報道がありました。次期衆院選で東京18区から立候補しない意向は前回選挙で『集大成』と訴え、地元の会合などでも申し上げてきたので、従来から変わっていません」と「X」で発信していた。
また自身の14期43年間の国会議員としてのこれまでを振り返り「厚生大臣として取り組んだ薬害エイズ事件と総理大臣として直面した東日本大震災・東京電力福島原発事故が強く印象に残っています」と書き込んでいた。
菅氏はこの日、松下玲子政治活動20周年感謝の集いであいさつし「市民政治・闘うリベラルの旗を引き継いでくれる次の世代はいないのか、できれば女性が良いと考えていたら、松下玲子さんから市長としての仕事ももちろん重要だが、チャンスがあれば国政に挑戦したいという意欲を聞いた。私としても松下さんなら異存なく、その後を託し、国政でも頑張ってくれると確信した」と自身の後継として期待を示した。菅氏が期待を寄せる松下氏は53歳。都議を経て、2021年から東京都武蔵野市長を務める。(編集担当:森高龍二)