消費者委員会(鹿野菜穂子委員長)は16日、岸田文雄総理に対し食品表示基準の一部改正に関して諮問通りで適当とする答申を行う一方、届け出後に機能性表示食品にすることが不適切と判った場合には速やかに販売を禁止する仕組みを設けることを検討すべきなどの付帯意見をつけた。委員会は付帯意見に指摘した内容を検討の上、可能なものから速やかに実施するよう求めた。
付帯意見ではサプリメント形状の加工食品に係る製造管理と品質管理における適正製造規範(GMP)の義務化をはじめ、届出後の新たな科学的知見が得られた際の消費者庁への報告、義務的表示事項の表示方法及び表示方式等の見直し、などをあげている。
被害情報の収集では「事業者が把握した健康被害の疑われる情報(医師が診断したもの)については、適切に保健所や消費者庁に報告すべきであり、その報告期限に関しては、重篤度に応じて、可能な限り短期となるよう検討すべき」としている。
また「医師の診断の有無に関わらず、健康被害の疑い症例を積極的に収集することにより、広域にわたる健康被害情報の早期検知が可能となる。医師の確定診断がなくても、薬剤師等の医療従事者、消費者から寄せられた健康被害の疑いがある事案について、保健所や消費者庁は積極的に情報収集することを検討すべき」としている。(編集担当:森高龍二)