今年5月に手榴弾を投げる訓練中に20代の2曹が破片の飛び散る軌道や防護体勢を正しく認識していなかったために死亡した事故で、木原稔防衛大臣は事故調の報告書を受け、訓練前の教育を徹底させるとした。
木原大臣は、事故原因は訓練に参加する隊員に曲線の軌道によって飛散した破片に接触する危険に認識がなく、投てき後の前の壁に体を委託し体をもたれさせて伏せる姿勢をとるという認識もなかったとした。
加えて「第1普通科連隊長以下、各級司令官等はこうした状況を認識していなかったために事前の教育及び予行並びに射撃実施間の指導というのを十分に実施しておらず、職責を果たしていなかった」と事故発生の要因を話した。
木原大臣は再発防止を図るため「すべての陸上自衛官が投てき後の前の壁に委託して伏せる姿勢の重要性について統一した認識を持つように教範の改正をする。また投てき訓練に携わる全ての各級指揮官等がその教範の改正に基づいて訓練の事前教育及び予行及び射撃実施間の指導を確実に実施するよう徹底し、一連の投てき訓練の動画を作成して、訓練実施前に必ず隊員に視聴させるといったことを徹底させる」とした。(編集担当:森高龍二)