裏金問題で旧安倍派事務局長を国会招致に議決

2025年02月02日 09:57

 衆議院予算委員会が30日、政治とカネを巡る自民党派閥(当時)による裏金問題に絡んで、真相解明のために自民党旧安倍派の元会計責任者を国会に参考人として招致することを賛成多数で議決した。公明党は採決前に退席した。自民党は反対した。

 衆院予算委員会で多数決により参考人招致を議決したのは51年ぶりという。具体的な招致日程などは衆院予算委員会の安住淳委員長に一任された。

 招致されるのは松本淳一郎元旧安倍派事務局長。昨年、政治資金規正法違反(虚偽記載)で禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決を受け、刑が確定している。

自民党は刑が確定している私人を国会に招致するのは反対などとしているが、裏金づくりの実態は解明されておらず、旧安倍派の事務局責任者から事情を聴きとるほか手立てが見つからないことから、異例の多数決による議決になった。政治不信を招いた責任を感じるのであれば、安住委員長の出席要請に応え、委員の質問に誠実に答えるのが、裏金問題にかかわった者としての責任といえよう。(編集担当:森高龍二)