安倍晋三総理は東日本大震災の被災者の生活再建支援や被災地の復旧・復興への取り組みについて、4日の衆議院本会議で「現地の声に真摯に耳を傾け、復興の課題に速やかに対応することが重要」とし「課題になっている用地取得、資材不足・人員不足、入札不調などに柔軟かつ迅速に対応するとともに、自治体のマンパワー対策につとめていく」とした。
民主党の大畠章宏元国交大臣の質問に答えた。大畠議員は東日本大震災による32万人に上る被災者の生活再建や被災地の復旧・復興支援について現場の声を取り上げ「国の支援で町の予算規模は15倍に増えたが、職員は応援職員を含めても1.5倍にしかならず、体制が脆弱で、町外からの支援職員についてもなるべく長期の派遣を望みたい」としたほか「復興公営住宅への入居希望者の7割が高齢者で高層住宅は建てられず、用地確保に苦労している。復興公営住宅の建設・買取にあたっては上限価格が定められており、資材の高騰、人材不足により建設単価が高騰すると条件が満たされずに建設が進まない。入札不調が発生している」など課題をあげて、安倍総理の考えを質した。
また、安倍総理は衆議院議員の定数削減について「わたしは自民党総裁として党に対し、積極的にとりまとめを行うよう指示している。議会政治の根幹にかかわる重要な課題であるので、各党会派において議論いただいているところであり、私としてはしっかり改革を進める決意だ」と述べた。
自民党の石破茂幹事長は衆議院の議員定数削減を含む選挙制度改革については自民党としての案を今月半ばまでにとりまとめたい考えで、自公民3党の合意の「約束は重い」とし「約束は守る」としている。(編集担当:森高龍二)