ITホールディングスグループのTISは、8月より同社でマシンルームを運用する企業の同社運用のリスクと対策を抽出し、定量的・定性的に無償で診断する「マシンルームアセスメントサービス」の本格提供を開始することを発表した。
「マシンルームアセスメントサービス」は、同社でマシンルームを保有する企業の事業継続に関するリスクを診断し、その対策からコスト試算までをレポートする無料サービス。同サービスの中核となるマシンルームの診断ノウハウは、TISが約40年間手がけてきたデータセンターサービスで培ったシステム運用の経験と実績に基づくもので、27項目からなる問診票と、問診結果の分析手法は独自で開発したものだという。TIS は、このレポートを元にリスク対策としてのデータセンター利用の費用対効果を明確化。情報システム部門から経営層へのデータセンター移設に関する投資の上申などをサポートする。
TISは、東日本大震災以前から、ITの側面における事業継続を検討する上で重要なリスク分析をユーザーとともに行い、企業ごとに最適な対応策を個別提案してきた。しかし震災後、災害リスクに加え電力供給量削減リスクなどこれまで検討対象ではなかったリスク項目が新たに浮かび上がってきたことに伴い、マシンルーム診断の実施が震災前と比較して2倍近く増加するなど、同社でマシンルームを保有するユーザーのリスクアセスメントに対するニーズが急激に高まってきたという。
そこで TISでは、これまで要望に応じ個別で行っていたマシンルームのリスク分析や対応策の提案を新たに「マシンルームアセスメントサービス」として整備し提供を開始。同サービスを契機に、2011年4月に開業した「GDC御殿山」を中心としたデータセンターの利用促進を目指す。