スズキ決算、インド好調で最終増益 人財・技術投資で営業減益

2026年05月14日 17:05

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スズキの2026年3月期連結決算は、売上収益が6兆2,929億円(前期比8.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益が4,392億円(同5.6%増)となりました

今回のニュースのポイント

スズキの2026年3月期連結決算は、売上収益が6兆2,929億円(前期比8.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益が4,392億円(同5.6%増)となりました。一方で営業利益は6,229億円(同3.1%減)となりましたが、これは持続的成長に向けた人財や技術への投資を拡大したことによるものです。主力のインド市場では税制改定などを背景とした需要活性化に迅速に対応し、販売が堅調に推移しました。二輪事業もインドやコロンビアで販売を伸ばし、増収増益を達成しています。2027年3月期は売上収益6兆8,000億円を見込む一方、営業利益は5,700億円と減益を見込んでいます。

本文
 スズキが14日に発表した2026年3月期連結決算は、売上収益が6兆2,929億6,700万円(前期比8.0%増)、営業利益が6,229億900万円(同3.1%減)、税引前利益が7,307億4,400万円(同0.1%増)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は4,392億6,700万円(同5.6%増)となり、売上収益は過去最高を更新しました。

 業績を支えた最大の要因はインド市場の活況です。同国におけるGST(物品・サービス税)改定などを背景に需要が活性化するなか、生産および物流体制を柔軟に見直して需要増に迅速に対応した結果、販売が堅調に推移しました。一方、営業利益については、原材料価格の上昇を原価低減や車種構成の改善などの「稼ぐ力」の向上で上回ったものの、将来の成長に向けた技術開発や人財への投資を優先的に拡大したことから、前期比では減益となりました。

 事業別では、四輪事業が売上収益5兆7,064億円(前期比7.6%増)と成長を牽引。二輪事業もインドやコロンビアでの販売増により、営業利益が448億円(同9.7%増)と好調でした。一方でマリン事業は、米国関税の影響等により営業利益が266億円(同13.0%減)の二桁減益となっています。財務面では、親会社所有者帰属持分比率が51.0%と前期末(49.6%)から向上し、自己資本の厚みが増しました。

 株主還元については、累進配当の考えに基づきDOE(親会社所有者帰属持分配当率)を3.0%へ引き上げ、株主還元を強化しています。当期の年間配当は前期比5円増の46円とし、次期はさらに5円増の年間51円を予定しています。
2027年3月期の通期予想は、売上収益6兆8,000億円(前期比8.1%増)、営業利益5,700億円(同8.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益3,800億円(同13.5%減)を計画しています。中東情勢の緊迫化による物流コスト上昇や原材料高などの不透明要因は残りますが、スズキはインドを軸としたグローバル展開を加速させるとともに、「個の稼ぐ力」の強化を通じた収益構造の強靭化を図る方針です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)