東京高等裁判所が6日、一票の格差が最大2.43倍あるまま実施された昨年12月の衆議院選挙は「違憲」との判決を下した。一方で選挙無効の請求は棄却した。
訴訟は一票の格差が最大2.43倍ある衆議院選挙は法の下の平等に反するもので選挙は無効とやり直しを弁護士グループらが求めて起こした。
一票の格差是正と衆議院の議員定数削減を含む選挙制度改革は自公民3党を軸に、各党であり方が検討されており、自民党の石破茂幹事長は今国会中での議員定数削減を含む選挙制度改革の実現を考えれば「いずれかの時点で集約を図らないと時間的に間に合わない」として「今月半ばまでに案をまとめる」考えだ。公明党の井上義久幹事長は「より民意を的確に反映する選挙制度にすべきとの意見が世論だ」とし「小選挙区比例代表並立制を抜本的に見直す中で定数削減を行うべく、各政党間できちっと議論が必要」との考え。3党合意の実現に向け対応を進める。
一方、民主党の細野豪志幹事長は違憲とした東京高裁の判決を受けて「違憲状態というこれまでの判決と違い、一歩踏み込んだ違憲ということなので、立法府として重く受け止めなければならない」と語り「兎に角、定数削減にも踏み込んで、違憲状態を解消するところまで持っていかなければならない」と議員定数削減を含む選挙制度改革実現を加速化したい考えを示した。(編集担当:森高龍二)