6月の経常収支、923億円の赤字に転化 輸入24.3%増、貿易収支も赤字

2026年08月10日 09:00

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財務省。10日発表の2026年6月の国際収支状況(速報)では、経常収支が923億円の赤字となり、前年同月の黒字から赤字に転じた

今回のニュースのポイント

財務省が10日発表した2026年6月の国際収支状況(速報)によると、モノやサービス、投資の取引を示す経常収支は923億円の赤字となり、前年同月の1兆2,817億円の黒字から赤字に転化しました。輸出が前年同月比16.3%増と伸長したものの、それを上回る24.3%増の輸入額膨張によって貿易収支が1,352億円の赤字へ転じたことが響きました。さらに、海外投資からの利子や配当収入を示す第一次所得収支も黒字幅が前年同月比で1兆円超縮小したことで、経常収支全体を押し下げました。

本文
 財務省が10日に発表した2026年6月の国際収支状況(速報)によると、経常収支は923億円の赤字となりました。前年同月(1兆2,817億円の黒字)から1兆3,740億円悪化して赤字へ転落し、5月(3,968億円の黒字)の黒字から一転する結果となりました。

 経常赤字への転化には、貿易収支が赤字に転じたことが響きました。貿易収支は前年同月の4,673億円の黒字から1,352億円の赤字となりました。輸出額は10兆4,801億円と前年同月比16.3%増加(10か月連続増)したものの、輸入額が10兆6,153億円と同24.3%増加(5か月連続増)し、輸出の伸びを上回りました。

 輸入額が増加する中、資源価格の上昇や円安も輸入金額を押し上げる方向に作用しました。6月のドル円相場(平均)は1ドル=160.71円と前年同月(144.50円)比で11.2%の円安水準でした。通関ベースで見ると原粗油の輸入額は前年同月比59.3%増と大きく伸びましたが、輸入数量自体は13.7%減少しています。原油価格(ドルベース)が前年同月比66.6%高(円ベースでは84.7%高)へ高騰したことで、数量が減っても輸入金額が大きく膨らむ構造となりました。

 サービス収支は2,285億円の赤字となり、前年同月から赤字幅が拡大しました。財務省は「旅行収支」の黒字幅縮小などを要因として挙げています。なお、6月の訪日外国人旅行者数は314万8,600人と前年同月比6.8%減でした。

 さらに、これまで日本の経常黒字を力強く支えてきた第一次所得収支の縮小も重なりました。第一次所得収支は3,801億円の黒字にとどまり、証券投資収益の赤字幅拡大などから前年同月(1兆4,449億円)に比べて黒字幅が1兆0,648億円急縮小しました。輸出が伸びたにもかかわらず、それを上回る輸入額の増加と第一次所得収支の黒字縮小が重なり、6月の経常収支は赤字に転じました。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)