東映、営業益9.9%増の84億円 「ドラゴンボール」「ワンピース」海外販売けん引

2026年08月10日 17:09

今回のニュースのポイント

東映が10日発表した2027年3月期第1四半期(4〜6月)連結決算は、売上高が前年同期比0.6%増の420億75百万円、営業利益が9.9%増の84億90百万円、経常利益が4.9%増の103億76百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は0.8%減の38億27百万円と微減になったものの、「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」など主力IPの海外販売・ライセンスが寄与した映像関連事業が全体の利益を引っ張りました。通期業績予想は従来数値を据え置きました。

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 東映が10日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算は、売上高が前年同期比0.6%増の420億75百万円、営業利益が同9.9%増の84億90百万円となりました。経常利益は同4.9%増の103億76百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同0.8%減の38億27百万円を計上しました。売上高はほぼ横ばい推移となったものの、売上原価が前年同期の241億90百万円から225億93百万円へと減少したことで売上総利益が拡大し、販管費の増加を吸収して営業増益を達成しました。

 業績の柱である「映像関連事業」は、売上高が前年同期比4.0%増の291億56百万円、セグメント利益(営業利益)が同9.9%増の76億24百万円としっかり利益を伸ばしました。映画事業では提携製作作品など9本を配給したほか、ドラマ事業では『仮面ライダーゼッツ』『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』『名探偵プリキュア!』などを製作。特撮キャラクター等の国内商品化権営業も高価格帯フィギュアや旧作の周年施策などが堅調に推移しました。

 特に収益を押し上げたのが海外での事業展開です。海外向け作品販売では「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」「仮面ライダー」シリーズなどが業績を牽引。海外での商品化権営業やゲームへの版権許諾でも「ワンピース」「デジモンアドベンチャー」シリーズ、「ビーロボ カブタック」などが寄与しました。国内配信権販売で前年同期の大型案件の反動減があったものの、保有IPを海外販売や商品化権、ゲームなど幅広い領域で活用していることが業績にも表れています。

 一方、その他のセグメントでは採算重視の動きやコスト負担が見られました。「興行関連事業」はシネマコンプレックスの映画館売上高が前年同期を上回ったものの、人件費など販管費の増加により売上高57億88百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益3億80百万円(同11.7%減)と増収減益となりました。「催事関連事業」は売上高31億44百万円(同2.0%減)ながらイベントや限定グッズ販売の好調で営業利益4億95百万円(同24.6%増)と拡大。「建築内装事業」も適正な受注価格の確保と原価管理により、売上高22億72百万円(同29.7%減)に対し営業利益3億4百万円(同28.3%増)と、ともに減収増益を確保しました。

 2027年3月期の通期連結業績予想については、売上高1,890億円(前期比2.0%増)、営業利益287億円(同20.5%減)、経常利益334億円(同23.3%減)、親会社株主帰属当期利益126億円(同46.0%減)とする従来予想(5月15日公表)を据え置きました。第1四半期時点での通期計画に対する進捗率は、営業利益で約29.6%、経常利益で約31.1%、親会社帰属純利益で約30.4%となっています。なお、年間配当予想は1株当たり12円(中間6円、期末6円)としています。前期実績36円には特別配当24円が含まれており、普通配当ベースでは前期と同じ年間12円となります。

 今回の東映の決算は、売上高が前年同期比0.6%増と横ばい圏にとどまるなか、売上総利益率の改善によって営業利益が9.9%増となる収益構造の強さを示しました。「ドラゴンボール」や「ワンピース」をはじめとする有力IPの海外・ライセンス展開が引き続き収益の柱となっています。通期計画では営業減益を見込んでいるものの、今後は、映像関連事業の利益成長や海外でのIP展開をどこまで継続できるかが焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)