コーエーテクモ、中間営業益47.4%増 ゲーム販売好調、通期予想を上方修正

2026年10月26日 16:23

今回のニュースのポイント

コーエーテクモホールディングスが発表した2027年3月期中間連結決算は、売上高が前年同期比19.4%増の373億2700万円、営業利益が同47.4%増の117億4300万円と大幅な増収増益となりました。前年度発売の大型タイトルや既存作の販売好調が主力のエンタテインメント事業を牽引したほか、金融資産の運用益が寄与し、経常利益と中間純利益は中間期として過去最高を更新しました。通期業績予想の上方修正に加え、年間配当予想も従来予想から8円増額の56円としています。

本文
 大手ゲーム開発の株式会社コーエーテクモホールディングスが10月26日に発表した2027年3月期中間連結決算(2026年4月1日~9月30日)は、売上高が前年同期比19.4%増の373億2,700万円、営業利益が同47.4%増の117億4,300万円となりました。経常利益は同43.4%増の255億2,300万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同38.1%増の185億9,600万円に達しました。本業のゲーム販売が好伸したことに加え、金融資産の運用益が利益を大きく押し上げ、経常利益と中間純利益は中間期としての過去最高を更新しました。

 業績拡大を力強く支えたのが、主力のエンタテインメント事業です。同事業の売上高は342億900万円、セグメント利益は前年同期比37億2,000万円増の114億6,700万円となりました。第2四半期中にパッケージゲーム3タイトルを発売したほか、前年度に発売した大型タイトルや過去作(バックカタログ)のリピート販売が国内外で好調に推移しました。スマートフォン向けでも『三國志 覇道』や『信長の野望 覇道』が安定した収益を継続して計上し、本業の営業増益を大きく牽引しました。

 自社タイトルに加え、有力知的財産(IP)を活用した展開も進捗しました。同社が企画・開発に参画した『ぽこ あ ポケモン』(国内発売元:株式会社ポケモン、海外発売元:任天堂株式会社)は、2026年3月の発売後約4カ月で作品全体の世界販売本数が500万本を突破しました。また、8月には『仁王3』のダウンロードコンテンツ第1弾を配信したほか、『Wo Long』シリーズの世界累計プレイヤー数が800万人を超えるなど、既存タイトルの長期的な収益化や許諾IP事業も着実な成果を挙げています。

 今回の決算では、営業利益を大幅に上回る経常利益の構造も顕著となりました。同社は積極的な金融資産運用を展開しており、営業外収益として受取利息103億3,600万円、投資有価証券売却益41億6,500万円、有価証券償還益21億3,700万円などを計上しました。有価証券償還損やデリバティブ評価損などの営業外費用(合計45億6,000万円)を差し引いた営業外損益の純額は137億8,000万円のプラスとなり、ゲーム本業の営業利益を上回る規模で経常利益を押し上げました。

 中間期までの順調な進捗を受け、同社は通期の連結業績予想を上方修正しました。改定後の通期予想は、売上高を従来予想比10億円増(1.1%増)の910億円、営業利益を同20億円増(6.3%増)の340億円としました。さらに、経常利益は同90億円増(21.4%増)の510億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同60億円増(19.4%増)の370億円へと引き上げました。中間期業績の上振れに加え、通期の為替前提の見直しや足元の事業環境、金融市場動向を織り込みました。

 業績予想の上方修正に伴い、株主還元も強化します。期末一括で実施する年間配当予想を、従来予想の48円から8円増額となる1株当たり56円へと引き上げました。ただし、前期実績である年間66円との比較では10円の減配水準となります。下期に向けては、『進撃の巨人3』などの新作パッケージゲームの投入が控えており、これら新作の販売動向や既存タイトルの収益維持に加え、金融市場の変動を適切に捉えた資産運用が通期計画達成に向けた鍵となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)