党基盤の脆弱さが続く民主

2013年04月03日 16:27

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民主党の脆弱さが参議院選挙を控え、またまた顕在化つつある

 民主党の脆弱さが参議院選挙を控え、またまた顕在化つつある。震災復興の顔にもなった前復興大臣の平野達男参議院議員が離党届を提出。2日の党常任幹事会は海江田万里代表と細野豪志幹事長に平野議員の処分について一任することとなったが、除籍処分にするもよう。

 平野前復興大臣は無所属で参議院選挙に挑むとみられている。いずれにしても、震災復興の顔でもあった平野議員が党を去ることへの党のダメージは否めない。除籍処分をすることでけじめをつけるにしても、復興・防災担当大臣として活躍し、昨年秋からは自公政権誕生まで復興・震災総括担当大臣という民主与党時代の重要な閣僚だった平野議員が党を飛び出すという「党」の存在感の「薄さ」は、この時期にきて特に深刻といえよう。

 また、細野幹事長は1日の記者会見で参議院選挙での自公対策に「野党間の選挙調整や住み分けの可能性を模索してきたが、日本維新の会の党大会での綱領は民主党と考え方が全く異なる」と方向転換する考えを表明。「党として候補擁立が出来ていない選挙区については独自の候補擁立に最大限努力する」と党独自の戦いを表明したばかり。出鼻をくじかれた格好。

 特に維新の会との考えでは現行憲法に対する考えが全く違うとした。細野幹事長は「現行憲法は大日本帝国憲法に比べ、国民の権利と自由を守るという観点から大きく前進した憲法であり、そうした考えに基づいて戦後進んできたわが国のあり方を(民主党は)是とする」とし「その考えの下で憲法議論には前向きにとらえていく。憲法への考えでは維新と安倍政権は類似している」として「(憲法改正をふまえ)自民と維新による参議院での3分の2を阻止しなければならない」と強調していた。民主党にとっては地方基盤の脆弱さの克服が最大課題で、基盤づくり途上での重鎮の離党は民主再生の道のりの険しさをうかがわせるものになった。(編集担当:森高龍二)