近年、デジタルカメラの性能の進化には目を見張るものがある。コンパクトモデルでも、一眼レフに匹敵するほどの高精細な写真や動画を撮影するモデルも多く、エントリークラスにおいても有効画素数が1000万画素を超えるのが当たり前の時代となった。
デジタルカメラユーザーの多くは、撮影した写真をPC上で確認するため、デジタルカメラの画質の向上に一般のPCの液晶モニターも追いついていく必要がある。そんな中、東芝<6502>が、ウルトラブックとして初めてタッチパネル付きの高精細WQHD液晶を搭載した「dynabook KIRA V832」を4月24日から発売する。
同製品は、フルHD(1,920×1,080)の約1.8倍となる約370万画素(2,560×1,440)の13.3型WQHD液晶を搭載。1インチ当たりの画素数が221ppiとなり、同じ13.3型の従来機より約2倍高い画素密度を実現している。これにより、一眼レフカメラなどで撮影した写真や動画も高精細に表示され、さらに小さな文字もきめ細かくはっきり認識できるという。
液晶テレビ「レグザ」で培ったノウハウを活用し、液晶パネルの個体差に合わせた色調整を一台ごとに実施。また、斜め方向からでも見やすいように細かな配慮も施されているという。さらに、高精細WQHD液晶を搭載しながらも約9.5時間のバッテリー駆動を実現しているということで、外出先でも使用するウルトラブックの特性を考えて、バッテリー性能もブラッシュアップしているようだ。
シャープ<6753>の「IGZO」や、アップルの「Retina」など、高精細な液晶は市場からの評価も高く、デバイスのシェアアップに大きく貢献した。今回のように、タッチ操作対応の高精細WQHD液晶を搭載しながら、バッテリー性能もアップするといった付加価値の高い新製品の登場が、少し伸び悩んでいるウルトラブックの現状を打破し、普及へと導くひとつのきっかけになるかもしれない。(編集担当:北尾準)