領土問題などの解決が難航している中国や韓国、しかし2国以外のアジア市場への日系企業の本格参入は相変わらず活況のようで、なかでもベトナムへ進出する企業が多い。
例えばセシールは、人件費等のコストが急増している中国から商品生産拠点を東南アジア諸国等(第三国)に一部シフトさせることを目的に、同エリアにおけるパートナー企業としてベトナムのVFCと資本提携を実施。VFCはベトナム全土において自社ブランドを展開する、同国の大手アパレル企業だという。今後、両社が持つノウハウ・機能を活用し、VFCをベトナム生産ネットワークの拠点とし、セシールのベトナム生産比率の引上げや、両社共同で新たにアパレル事業を立ち上げ、ベトナム以外の東南アジア諸国で展開するといった内容の協議・協力を行う。セシールは今回の資本提携実現により、海外事業売上拡大及び商品原価の低減を図る構えだ。
またクレディセゾンは2012年6月にベトナム・ハノイ市に設立した現地駐在事務所に続き、日本国内で培ったカードビジネスをはじめ個品割賦やローンビジネスなどのノウハウ提供を目的とした事業の開始に向け4月1日にコンサルティング事業ライセンスを取得、ハノイ市に現地法人Vietnam Saison Consulting Company Limited.を設立し現地企業のリテール金融ビジネス発展をサポートする。
著しい経済発展を遂げるベトナムを中心に、インドネシアやタイなど、アジア圏への日系企業の本格参入の急伸が続くことが予測される、今後もこのエリアでの展開が目を離せないことは間違いないだろう。(編集担当:宮園奈美)