山田養蜂場がプロポリスの風邪回復促進作用を発表

2009年12月28日 11:00

 山田養蜂場は、みつばち健康科学研究所の研究成果および、岡山大学大学院・川さき博巳(かわさきひろむ)教授との共同研究成果を、アピモンディア2009(第41回国際養蜂会議)で発表した。

 アピモンディアとは2年に1回開催される、国際養蜂協会連合主催の国際的な学術集会。世界100カ国以上から集まったミツバチ研究者が日ごろの研究成果を発表する場である。同社は今回、自社研究である「ブラジル産プロポリスによる風邪の回復促進作用」と、共同研究である「ローヤルゼリーおよびプロポリスによる糖尿病予備群の初期症状予防効果(インスリン抵抗性の予防)」の2つの研究結果を発表した。

 自社研究の「ブラジル産プロポリスによる風邪の回復促進作用」は、健康な人がプロポリスを継続的に摂取した場合、風邪に対する改善効果が認められるか否かを明らかにすることを目的として実施。これは、近年同社のプロポリス製品(ブラジル産)を長年飲用している消費者から多く寄せられている「プロポリスを飲むようになって風邪をひきにくくなった。また、ひいても長引かなくなった」という声から研究テーマとして選択された。

 試験方法は、健康な男女を性別・年齢などが均等になるよう分けた2群をプロポリス群(n=32)とプラセボ群(n=31)とし、プロポリス群にはプロポリス含有ソフトカプセルを6粒/日(ブラジル産プロポリスエタノールエキス378mg/日)、プラセボ群にはプラセボソフトカプセル(プロポリスを含有しないもの)6粒/日を冬の60日間摂取させた。期間中は、各被験者が風邪の自覚症状の有無とその重症度を0~5の範囲で点数を付け、風邪薬の服用や病院における風邪治療の有無を毎日日誌に記録した。また、期間終了後、発症した全ての風邪について症状が継続した日数を日誌の記録から計測。プロポリスにより期間の短縮が見込めるかどうかを風邪の生存時間解析により検討していった。さらに、自覚症状として体のだるさについて被験者ごとに試験期間のスコアの合計点を算出しプロポリスにより減少するかについても検討した。

 その結果、風邪症状の平均継続期間はプラセボ群の約4日間に対し、プロポリス群では約2日間と半減していることがわかった。また、体のだるさについてのスコアも合計点が減少。つまりプロポリスは、あらかじめ継続摂取することにより、風邪の回復を促進する効果があると考えられる。