農林水産省改革へ 11月に具体案

2008年10月14日 11:00

 農林水産省は国民から批判が出ている事故米の不正流通問題を機に、国民の視点で省の業務や組織の見直しを図るため、省内に課長クラスを中心とした省改革チームを設置。チーム長には針原寿朗林野庁林政部長が就いた。

 具体的には、各部局が行う業務内容の改革のあり方や政策実行過程での国民の視点に立った説明プロセス、意見反映のあり方については、省内の担当部局と地方の出先機関がそれぞれ、今月中に総点検を行い、改革の内容を改革チームに10月25日までに報告。改革チームはその内容を精査して、11月に全体的な取りまとめをする、としている。

 また、政策決定のプロセスのあり方や国民の安全、安心が脅かされる事態を予防するためのリスク管理や問題発生時の危機管理のあり方、職員の意識改革、資質向上対策のあり方、意識改革が永続するための取り組みのあり方については、外部有識者の意見を聴き、改革チームで結論を得たうえで、省内担当部局や地方の出先機関に対し、改革の具体化を図る意向だ。

 なお、今月8日に開かれた改革チーム会合で(1)あらゆる組織について、予断なくそのあり方を見直し、必要であれば組織の利益にとらわれない組織改革を提言すること(2)今回の事案に関係しない部局も含めて省全体の業務、国民との接触、意識改革、リスク管理と危機管理のあり方について改革案を提言すること(3)BSEや今回の事案の反省が風化しない職員の意識改革のあり方を提言することなどが確認された。次回会合は10月15日に予定されている。また、国民から省改革に関する意見を広く募るため、同省ホームページ「改革チーム」のページにご意見窓口のコーナーを開設。意見が寄せられやすいようにした。https://www.contact.maff.go.jp/maff/form/d4ac.html