ヨーグルト売れ筋、3位にPBブランドが食い込む

2013年07月15日 20:14

 ヨーグルトのファミリーサイズは売れ筋10ブランドで全体の9割を占める。ソフトブレーン・フィールド株式会社と株式会社クレディセゾンが、5月の1ヶ月間に買われたヨーグルトのレシートデータを分析したところ、ヨーグルトの購買実態が明らかになった。両社が分析したのは全国の3800レシートデータ(男性:1098、女性:2702レシートデータ)。

 ブランド別にみると、1位は「ブルガリアヨーグルトLB81(明治)」、2位は「ナチュレ恵(雪印メグミルク)」、そして3位に「PB(プライベートブランド)」が食い込んだ。売れ筋上位3ブランドで全体の約半数を占め、上位10ブランドでは全体の9割を占める。これだけ多くの商品がある中、プライベートブランドが3位に食い込んでいるのは驚きというべきか、それとも、当然と見るべきか。

 顧客の声をみると、「毎朝家族で食べるので、毎日のように買っている。毎日なので、できるだけ安いものを選んでいる(20代・既婚女性)」「自宅にはいつも常備している。まだ冷蔵庫にあったが、いつもより安かったのでついでに購入した(30代・男性既婚)」など、ファミリーサイズのヨーグルトでは安さがひとつの購買基準となっているようだ。

 実際の売り場では、ブルガリアヨーグルトやナチュレ恵、ビヒダスプレーンヨーグルトなど、売れ筋商品のどれかが毎日のように特売になっている。通常は150円台のものが、安売りだと130円台で売られている。個々のヨーグルトにはそれほど味の変化がないため、特にこだわりのない消費者はそのつど、安くなっているものを買うのだろう。

 そんな中、常に低価格のPB商品が3位に入ったのは納得できる。PBはナショナルブランドの特売品よりさらに安いからだ。たとえばイオンのプライベートブランド「トップバリュ」の低価格化をさらに推し進めた「ベストプライスbyトップバリュ」のプレーンヨーグルトは98円。通常130円台の特売品よりさらに安い。

 激戦のヨーグルト市場にも上位に食い込んできたPB。「質とブランド力」で勝負できる定番ナショナルブランド以外のメーカーが、新規参入するのは難しそうだ。(編集担当:北条かや)