【今週の振り返り】8月になると連続高値引け。336円上昇した週

2013年08月03日 20:13

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理由がよくわからないまま大引け直前、あれよあれよと下落した日も、あれよあれよと上昇した日もあり

 前週末26日のNYダウは3ドル高。アマゾンドットコムの予想外の赤字決算や日本株の不調、商品市場の下落などで警戒感が広まりほとんどの時間はマイナスだったが、スターバックスの好決算やミシガン大学消費者信頼感指数確定値が良かったことなどで次第に下げ幅を縮め、終了直前に長期金利の下落を好感してプラスに乗せて終えた。29日朝方の為替レートはドル円が97円台後半、ユーロ円が130円台前半と、前週末と比べてさらに円高方向に振れていた。

 取引時間前の外資系証券売買注文状況は2日連続の売り越し。前週末の「安倍首相が消費増税による景気や物価への影響を再検証するよう指示した」というニュースが海外の投資家の不安を呼びドル、日本株の売り材料になるという見方が出ていた。日経平均は230.71円高の13899.27円と13900円を割ってスタート。25日移動平均線はおろか75日移動平均線も割り込む13817円まで下げる。その後は13900円をはさんで振れ幅の大きい展開だったが、午前10時30分に上海市場が大幅安で始まるとたちまち13800円を割り込み、その後は13800円をはさんでの一進一退が後場まで続く。商業販売統計速報の良さも好決算も市場には影響せず、大引け前に一段安になり13700円を割り込む。終値は468.85円安の13661.13円の安値引けで4日続落。TOPIXは-38.61の1128.45。売買高は25億株、売買代金は2兆1924億円だった。

 東証1部33業種騰落率は全部マイナス。下落幅が小さいのは保険、建設、パルプ・紙、小売、その他製品・情報・通信など。大きいのはその他金融、証券、ゴム、電気・ガス、海運、鉱業などだった。

 29日のNYダウは36ドル安。国境を超える大型M&Aのニュースに刺激されたが、前週末のミシガン大学消費者信頼感指数改定値も中古住宅販売件数も市場予測を下回り、中古住宅販売仮契約は0.4%低下。FOMC直前の様子見ムードにも支配され3日ぶりに反落した。30日朝方の為替レートはドル円が98円前後、ユーロ円が129円台後半で円高傾向に変わりない。

 取引時間前に発表された6月の鉱工業生産は市場予測より悪かったが、国内雇用統計は失業率が3.9%に低下し有効求人倍率も0.02ポイント改善して0.92倍で明るさが増した。取引時間前の外資系証券注文状況はわずかだが売り越し。日経平均は26.93円安の13634.20円で始まるが、TOPIXはプラスでスタートし日経平均もすぐにプラス圏に浮上する。午前10時前後にマイナスになる時間帯もあったが、前場は13700円台で終える。後場は一段高で始まり、円安が進むのに合わせて日経平均も上昇。午後2時前には13900円にもタッチしながら13800円台で推移し、終値は208.69円高の13869.82円で5日ぶりに反発。TOPIXは+20.08の1148.53。売買高は25億株、売買代金は2兆2449億円だった。

 全面高で全33業種が上昇し、上位は海運、電気・ガス、その他金融、非鉄金属、鉄鋼、石油・石炭などで、下位は医薬品、卸売、情報・通信、電気機器、金属製品、銀行などだった。

 30日のNYダウは1.38ドル安。S&Pケース・シラー住宅価格指数が良くてもCB消費者信頼感指数は悪化と経済指標はまちまち。ファイザーやグッドイヤーの好決算は好感されたがFOMC待ちの様子見ムードには勝てなかった。31日朝方の為替レートは、ドル円は98円前後、ユーロ円は130円前後で、前日とあまり変わらない水準だった。

 日経平均は136.27円安の13733.55円で始まる。午前9時台に13644円の最安値をつけるが、その後は徐々に上げる展開で11時台には13800円にタッチ。後場も当初は13800円台だったが、ドル円が98円台を維持できずじりじり円高方向に進み、取引時間中の決算発表で売られる主力銘柄も出て午後2時30分すぎから下げ足を速めて13700円台も割り込み、終値は201.50円安の13668.32円だった。TOPIXは-16.83の1131.70。売買高は25億株、売買代金は2兆3138億円。6月末と比べると日経平均は9円のマイナスで7月を終えた。

 値上がりセクターは非鉄金属、石油・石炭、その他金融、情報・通信の4つしかなく、値下がり幅が小さいのはガラス・土石、ゴムなどだった。マイナスが大きいセクターは電気・ガス、空運、その他製品、海運、保険、医薬品などだった。