環境省が災害時のペット救護対策ガイドラインを20日発表した。東日本大震災でつながれたまま餓死してしまったペットたちや放置され野良化したペットなど家族同様のペットたちが緊急時に救われないまま、放置された悲劇は繰り返されてはならない。家族同様のペットを連れ出せなかった子どもたちの心の傷は今も消えていない。今回示されたペット救護対策のガイドラインは「同行避難を原則として位置づけた」としている。
ガイドラインは(1)平常時や災害時の飼い主と関係機関等の役割「ペットの飼養に対する飼い主の自覚や責任が重要であることを基本に、自治体、地方獣医師会や民間団体・企業等の役割について検討する」(2)災害に備えた平常時の対策、体制の整備「平常時から飼い主が取っておくべき対策や心構えを中心に関係自治体での避難所や仮設住宅でのペットの受入れ配慮、動物救護体制の整備や救護施設の設置に係る検討について」(3)災害発生時の動物救護対策「災害発生時の初動対応から避難所や仮設住宅でのペットの飼育、保護が必要な動物への対応、動物救護施設の設置や運営、情報の提供、動物救護活動の終息時期の判断まで」を記載している。
また「動物救護活動では重要な人材の確保、特にボランティアの確保や配置の他、必要な物資の備蓄や活動資金の確保についても記載した」。
こうしたガイドラインを示すことにより、環境省では「地域防災計画等でペットの救護対策に関する事項の追加や地域の実情に応じた動物救護体制の構築が促される」と期待する。(編集担当:森高龍二)