40年目にして初の海外進出 明治ブルガリアヨーグルト

2013年09月03日 17:46

 都心でも郊外でも地方でも、どこのスーパーマーケットでも、必ず見つけることができるのは、「明治ブルガリアヨーグルト」だといっても過言ではないだろう。ヨーグルト市場の森永<2264>の「ビヒタス」、雪印メグミルク<2270>の「ナチュレ恵megumi」などの競合相手の中で、3割のシェアを占めるトップブランドならではである。

 明治<2261>は、タイの関連会社「CPメイジ」において、同国内で「明治ブルガリアヨーグルト」を生産、販売する。

 「CPメイジ」は、1989年に明治(当時明治乳業)とタイの企業グループである「CPグループ」との共同出資により、同国で牛乳・ヨーグルトなどの生産、販売を行う会社として設立された。現在、同国のチルド牛乳市場において約5割のシェアを占めるトップブランドとなっている。

 タイの健康志向の高まりを背景に、同国にて「明治ブルガリアヨーグルト」を発売以来40年目にして初めて海外で展開する。

 発売する商品は、無糖タイプと加糖タイプの2品。ヨーグルト本来の酸味を持つこれまで同国の市場には無いタイプの商品。同国のカップヨーグルト市場は近年順調に成長しており、直近の1年間では約44億バーツ、前年比約3割増となっている。そんな中で、同社はシェア10パーセント以上を目指さすとしている。

 健康食品の筆頭に語られることが多いヨーグルト。そもそもヨーグルトという言葉は、乳酸菌を利用して作った発酵乳に対して与えられたトルコ語だ。ロシアの著名な微生物学者イリヤ・メチニコフがブルガリア人に長寿者が多いのはヨーグルト常用が原因であると発表しヨーロッパに普及するきっかけを作った。日本には明治四十一年フランスから輸入されたのが始まり。因に明治は、イリヤ・メチニコフの誕生日、5月15日を「ヨーグルトの日」と制定している。ヨーグルトは、高血圧、動脈硬化を防いだり、腸内細菌を助けると言われている。健康志向の高まりは、もちろんタイだけではなく、日本でも続いている。そんな中でヨーグルトが注目を浴びるのは当然のことなのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)