加藤勝信内閣官房副長官は11日、ロシアがシリア政府に対し保有する化学兵器を国際的な管理下に置くように提案していることに、オバマ米大統領が軍事力を用いずに管理下におかれるのであれば望ましいとロシア政府の提案を評価していることについての受けとめを聞かれ「わが国としては化学兵器が二度と使用されないようにするため、関係国の努力が必要と考えている」とし「ロシアの取り組みを評価し、支持したところ」と述べた。
加藤副長官は「そうした観点から、オバマ大統領の発言は国際的な努力を踏まえた発言と受け止めている」とした。
また、「今後の展開やシリア政府の対応の有無などを注視しつつ、適切な措置がとられて行くよう関係各国と引き続き緊密に協議をすすめていきたい」考えを示した。
日本として(1)暴力の停止(2)政治対話の開始(3)劣悪な人道状況の改善のために「国際社会の努力に貢献していく」とした。
また尖閣の国有化から1年が経過したことについて、加藤副長官は「日中関係はわが国にとって最も重要な2国間関係のひとつ」とし「日中両国は世界第2位、第3位の経済大国であり、地域のみならず、国際社会の平和・安定・発展に責任を負っている。日中関係を安定的に発展させていくことは国際社会にとっても利益と考えている」とした。
そのうえで「個別の問題が両国関係全体に影響を及ぼさないよう互いに努力・発展させていく戦略的互恵関係の考えにのっとって、両国関係を進めていきたい」とこれまでの政府の考えを改めて強調した。(編集担当:森高龍二)