世界初の技術や社会に多大に貢献する技術を開発し、未来を開拓していく企業とそれを支えるエンジニア。近年は子どもの理科離れが進み、エレクトロニクス・製造業に対する学生のモチベーションの低下が囁かれる状況にある。
こうした中、半導体企業のロームは、昨年に引続き今年も幕張メッセで開催されるIT・エレクトロニクス分野におけるアジア最大級の情報発信・交流メディア「CEATEC APAN2013」において、10月5日に高専生、理工系大学生、大学院生を対象とした技術セミナーを無料で実施する。セミナー内容は、「ワイヤレス給電制御ICの開発」「Bluetooth無線通信LSIの開発」「異業種コラボレーションで挑むポータブルな燃料電池」の三部構成。いづれのセミナーでも同社の“若手エンジニア”が、開発の苦労話や今後の展望など現場の生の声を学生に伝える形式で行われる。
この他にも10月5日に一般社団法人電子技術産業協会が「グローバルに貢献するIT・エレクトロニクス業界の現状と未来」と題し学生向けにイベントを行われる。こちらは5部構成となっており、「IT・エレクトロニクス産業とは」からはじまり、「スマートコミニティを支えるストレージ/エネルギー分野の取り組み」(東芝)、「新たな技術で暮らしを変える新生シャープの拡がり」(シャープ)、「グローバルなエネルギー生産のインフラとして未来を切り開く計測と生業」(横河電機)、「世界のIT・エレクトロニクスを支える電子部品業界特集」(アルプス電気・TDK・村田製作所)など、各企業から現場の声を各テーマに沿って学生に伝える形式で行われる。
毎年開催されるこれらのセミナーは、参加した学生のモチベーションアップと同時に、未来の世界的エンジニアを生み出す機会にも十分なりえるのではないだろうか。日本の半導体復権に向け、CEATEC内での各企業の学生向けセミナー活動にも期待したい。(編集担当:藤原伊織)