ソフトバンクと三井物産が取り組み続ける自然エネルギー発電所に勝算はあるのか?

2013年09月28日 17:53

 ソフトバンク<9984>グループで自然エネルギー事業などを行うSBエナジーと三井物産<8031>は、国が1970年代から推進してきた大規模工業基地の開発計画で造成された苫小牧東部地域の中にある北海道勇払郡安平町で大規模太陽光発電所(メガソーラー)「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」を設置し、共同で発電事業に参画すると発表した。

 発電所は10月中の着工を予定しており、2015年度冬の運転開始を目指すという。出資構成は、SBエナジー、50パーセント、三井物産、50パーセントとなっている。

 「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」は 、第三セクターの苫東が所有する北海道勇払郡安平町遠浅の約166万平米メートルの土地に建設される。最大出力規模が約11万1000kW、年間予想発電量が約1億801万4000kWhで、これは一般家庭約3万世帯分の年間電力消費量に相当する規模のメガソーラー発電所で、SBエナジーと三井物産が設立する「苫東安平ソーラーパーク株式会社」が運営を行う。発電した電力はすべて北海道電力<9509>に販売する。

 なお、国内のメガソーラーについては、ユーラスエナジーホールディングスが青森県六ケ所村に建設する出力11万5000kWの施設が国内最大規模で、この施設はむつ小川原開発地区内の2つの地区に、253万平米メートルの土地を利用し、15年11月の営業開始を予定している。

 SBエナジー、および三井物産の両社は、鳥取県と島根県でも太陽光や風力発電施設の建設を共同で進めており、今回は三ヶ所目の建設だ。今後も自然エネルギーの普及・拡大を目指し、自然エネルギー発電所の建設と運営を両者で推進していくとしている。

 ユーラスエナジーホールディングス以外にも、京セラ<6971>が先日、大分県で四ヶ所目のメガソーラー施設の稼働を開始するなど、自然エネルギー発電所を巡る動きが活発になってきている。そんな中、ソフトバンクと三井物産に果たして勝算はあるのか、その収支はどう出るのかが気になるところだ。(編集担当:久保田雄城)