世界の頭脳に協力を要請 安倍総理

2013年10月07日 20:29

 STSフォーラム(科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム)2013年年次総会で、安倍総理は世界の英知を結集して福島原発事故処理問題に対応していく姿勢を改めて示すとともに、ファーラムに参集した世界の頭脳に協力を求めた。

 ファーラムは6日に開かれた。総理はこの中で「STSは科学と技術の社会におけるあり方という意味だが、そのことを、これ以上ない厳しさとともに学んできた。福島(原発事故)と事後の顛末についてであります」と語って「課題への対処のために世界中から能うる限り最も先進的な知見を吸収しなくてはならない」と協力を要請。

 安倍総理は「打ち続く問題との取り組みに、我が国は皆さまの知恵を必要としています」とあいさつした。

 また、環境問題の取り組みでCO2削減について、排出削減技術の開発に向けて「今後5年で官民合わせ1100億ドルの資金をこれに充当していく」との考えを示した。安倍総理はそのうえで「開発した技術を海外、とりわけ途上国へ普及しなくてはならない」とし「そのための金融支援、二国間クレジット制度、省エネ技術の標準化など、さまざまな手段を追及していきたい」と語った。

 安倍総理は「来年からは本STSフォーラム年次総会の開催に合わせるかたちで、CO2排出を減らすために必要なイノベーションに焦点を合わせ、政府として新たな年次会議を開きたい」とするとともに「科学、技術がその役目を果たすためにも規制撤廃がカギになる」として、規制の撤廃への取り組みに意欲を示した。(編集担当:森高龍二)