みんなの党は22日の役員会で、地方組織を強化するため、都道府県連絡協議会・総支部に対し活動資金を交付することを決めた。最大1000万円、最小100万円になる。47都道府県毎に客観的な基準をつくり交付する。申請があれば今年の分から支給する。
浅尾慶一郎幹事長は客観的基準について「地方議員や都道府県議会議員の数、市区町村議員の数に一定の係数をかけたもの。総選挙や参院選挙得票数に一定の係数をかけたもの。また得票率に一定の係数をかけるなどで算定していく」などの考えを示した。
また「まったく活動実態のないところ」については「いきなり交付しても意味がないため、党本部で予算の範囲内で必要に応じて交付する」考えも示した。必要資金の例では「選挙候補者の公募のために新聞広告を打つ場合」などをあげた。浅尾幹事長は「各都道府県協議会は党本部からの交付金に加え、できれば協議会独自に地域で活動資金を集めて幅広い活動をお願いしたい」とも語った。
浅尾幹事長は記者会見では「党として予算委員会でも明らかになっていない規制改革」について「従来の国全体でやる規制改革と特定地域で先行的にやる戦略特区などの考えを質していくのに加え、企業実証特例制度についても法案が出てきた段階で総理の考えを質していきたい」とした。
また、東京電力福島第一原発について「10月1日付けで電気事業会計規則が改定されたが、基本的に使えなくなった資産は除却しなければならないという従来の規則を曲げて、改定規則を適用することによって東電そのものの普通株主の資本がなくなってしまうことを避けたと思われる」と指摘。「経済産業省による誘導があったのか、確認しなければならない」と今後、追及していく考えを述べた。
なお、企業実証特例制度については渡辺喜美代表も、この日の党役員会あいさつの中で「企業実証特例制度は規制改革推進のための具体的な仕組みのはずだが、特定企業にだけ、下手をすると規制のお目こぼしをする前代未聞の特定利益付与政策と言われそうな危うさがある」と指摘。
渡辺代表は「規制改革のメニューが全く示されていないところにこの危うさが現れている」とも語り「その理由が個別企業の要望を受け、その事情に応じて規制改革の設計を行うと言うことであれば、まさしく特定企業に対する恩典付与政策になってしまう。企業や産業に自由度を与えるための本来の規制改革とは全く異質の利益誘導型の似非規制改革、規制改革に名を借りた産業政策と言わざるを得ない」と政府、総理の考えを質していく必要があるとした。(編集担当:森高龍二)