消費税増税で政治家自ら身を切る改革が改めて注目される。自民党の石破茂幹事長は「消費税引き上げ前に(国会議員自らが身を切る改革の)方向性を示すことは必要というのが自公民3党の幹事長の認識」とした。今年度中に方向性を国民に示せるようにしたい考えだ。
身を切る方法では「国会議員定数の削減によることになる」との見通しを示したうえで、政党助成金の削減などの意見については「民主主義は国民のものであるので、国民にも負担を頂くべきというのが話の原点」と語り、政党助成金には踏み込まない考えを伺わせた。
ただ、政党助成金はリクルート事件など政治と特定利害企業などの癒着の温床をなくすことが第一の議論の原点で、企業や労働組合・団体などからの政党・政治団体への政治献金規制の代償として設けられたいきさつがあり、いわば政治浄化のための代償として、国民が1人あたり年間250円を負担している。
共産党は税金が支持しない政党に使われるのは思想信条の自由に反するとして政党助成金は廃止すべきだと訴えっている。共産党は政党助成金制度当初から交付申請をせず、受け取っていない。一方、自民、公明、民主、みんなの党、社民など2012年度の交付金受け取り政党は11党で総額305億円になった。企業・団体献金、政党助成金を受けずに党費と個人献金、赤旗の収入などで活動費を捻出している共産党は助成金を受けている政党に対し「政党助成金も企業・団体献金も受け取る二重取りを続けている」と批判。政党助成金は余れば国庫に戻すのが原則だが、基金に回して戻さないケースがほとんどで、政党助成金のあり方を見直す余地はありそう。(編集担当:森高龍二)