【日経平均】SQは「嵐の後の静けさ」で141円安と続落

2013年11月08日 20:43

 NYダウは152ドルの大幅安。ECB(欧州中央銀行)が0.25%の追加利下げを決定して政策金利は過去最低の0.25%。サプライズでヨーロッパの金利が低下しユーロが安くなり株価が上昇。ドル円は一時99円台半ばまで上昇し、NYダウは高く始まった。しかし、アメリカの7~9月のGDPが市場予測の2%を上回る年率2.8%増と伝わると一転、量的緩和縮小開始が早まる観測で株価は下落し、ドル円は97円台まで円高が急進するという大荒れの展開になった。

 その中でツイッターがNY市場に新規上場し、公募価格26ドルを73%上回る初値45.10ドルがつき、上場でグーグルの上場時を上回る1800億円を調達した。8日朝方の為替レートは、ドル円は98円近辺、ユーロ円は131円台半ばになっていた。

 CME先物は一時14000円を割り込み「嵐の予感」のマイナーSQの日経平均は202.27円安の14026.17円で始まる。SQ推計値は14013.07円。「寄り安」で上昇し「まぼろしのSQ」の気配をはらみ、午前9時30分頃には14100円台にもタッチ。中国市場は続落で始まるが反応せず、前場終了まで14100円をはさんで安値もみあいの局面が続く。

 状況は後場も変わらず、中国の貿易統計で良い数字が出ても無反応。午後1時台に14050円を割り込む時間帯があったが、ほどなく戻して14100円近辺で推移する。嵐どころか無風状態で、未明に激変した為替レートが落ち着いて夜のアメリカの雇用統計発表前の見送り気分に支配された。大引け5分前に14122円の高値をつけても終値は141.64円安の14086.80円で、2勝2敗、前週末から114.77円下落して今週の取引を終えた。「まぼろしのSQ」が出現し、一度も下回らなかったSQ値が今後、下値のサポートラインになりそうなのがせめてもの慰め。TOPIXは-8.31の1176.42で日経平均とともに続落した。売買高は22億株で、売買代金はとてもSQの日とは思えない1兆7687億円だった。

 値上がり銘柄457に対して値下がり銘柄は1205と68%を占めた。33業種別騰落率でプラスは6業種で、上からゴム製品、繊維、医薬品、その他製品、倉庫、空運の順番。マイナス業種下位は保険、その他金融、小売、鉱業、非鉄金属、陸運などだった。

 日経平均プラス寄与度1位は+5円のアステラス製薬<4503>、2位は+3円のファナック<6954>、3位は+2円のブリヂストン<5108>。マイナス寄与度1位は-45円のファーストリテイリング<9983>、2位は-23円のソフトバンク<9984>、3位は-4円のスズキ<7269>だった。

 メガバンクに上昇銘柄なく、証券も自動車関連も悪かった。スズキは119円安、10月の新車販売で「フィット」が2年半ぶりに首位になったホンダ<7267>も30円安で、富士重工<7270>は57円安。日産<7201>はプラスの時間帯もあったが4円安。トヨタ<7203>は70円安だった。自動車同様に円高の影響を大きく受けた電機もソニー<6758>45円安、パナソニック<6752>26円安、シャープ<6753>8円安などいいところなし。英国の原発会社の発行済株式の50%を取得して買収するニュースがあった東芝<6502>も7円安だった。

 東京電力<9501>にニュースが多く、2016年度にも「燃料・火力発電」「送配電」「電力小売」の3会社を傘下におさめる発送電分離の持株会社制に移行すると日経新聞が報じれば、朝日新聞は次世代電力計「スマートメーター」を2700万台導入する入札を開始すると報じていた。終値は6円安。

 ブリヂストンは前日、1~9月期の決算を発表し1958億円の最終利益は過去最高と好調で、120万本のタイヤのリコールがあっても65円高で3日続伸した。同業種の住友ゴム<5110>は通期業績を下方修正して33円安。研削装置のディスコ<6146>は通期の売上高、純利益見通しを上方修正し期末配当を26円増配し540円高で値上がり率11位。デジカメが不振のニコン<7731>は9月中間期の純利益が58%減で2回目の通期業績の下方修正を行い65円安と売り込まれた。

 1時に決算発表を行った三越伊勢丹HD<3099>は、期末配当が1円増配見込みでも通期見通しは売上高上方修正、営業利益据え置き、純利益下方修正というまだら模様。急落し92円安で値下がり率10位だった。通期の営業利益を50億円、税引前利益を100億円下方修正する決算を2時30分に発表した丸紅<8002>も急落し16円安で終えた。その一方で、後場に9月中間期の営業利益81.8%減、最終損益赤字というさえない決算を発表した荏原<6361>は、市場予測ほど悪くなかったために上昇して35円高だった。

 楽天<4755>は前日に1~9月期決算を発表し純利益は13%増だったが、楽天市場でイーグルスの日本一記念セールで価格を不当表示をする店が続出して5日ぶりに反落し26円安だった。5円高の博報堂DYHD<2433>は広告収入が好調で9月中間期の経常利益は11%増。日本マクドナルドHD<2702>は1~9月期決算の純利益が39%減の108億円で28円安。ガンホー<3765>は700円安とまた反落。コロプラ<3668>は128円安、DeNA<2432>は9月期の営業利益が17%減で230円安と大幅に下げて値下がり率2位。Klab<3656>も30円安とゲーム関連は不振だった。デジタルガレージ<4819>は日本のツイッター関連企業の代表格だが、NY市場に上場してしまえば材料出尽くしで200円安だった。

 この日の主役は橋梁と建築の宮地エンジニアリンググループ<3431>。前日、通期業績の上方修正、2円の復配と合わせて三菱重工業<7011>と橋梁事業の業務提携に向けて協議を始めることで基本合意したと発表した。技術提携だけでなく資本提携も検討と報じられ、株価はストップ高買い気配の時間帯が長く続き80円高で年初来高値を更新し値上がり率1位、売買高5位、売買代金16位。三菱重工は9円安だった。同じ橋梁関連の駒井ハルテック<5915>が28円高で年初来高値を更新し値上がり率12位、日本橋梁<5912>が14円高で同17位に入っていた。(編集担当:寺尾淳)