トヨタ、中間決算を発表。営業利益81%増

2013年11月10日 12:59

 6日、トヨタ自動車<7203>は2013年4~9月期の中間決算を発表。営業利益は前年同期比81%アップの1兆2554億円で、これは上半期としては過去2番目の金額となる。こうした高い業績を挙げることの出来た背景には、円安の影響や、コスト削減などの企業努力が大きく寄与したと考えられている。

 売上高は前年同期比15%アップの12兆5375億円で、当期利益は前年同期比83%アップの1兆円。営業利益の増減要因に関しては、増益要因として、為替変動の影響により5400億円、原価改善の努力により1400億円、営業面の努力により400億円、その他の要因として317億円があった。その一方、減益要因としては、諸経費の増加などにより1900億円あった。

 同日に開かれた決算説明会では、トヨタ自動車の小平信因取締役副社長がその概要について説明した。その説明の中で、日本国内の販売台数が減少しているのは、前の年が「エコカー補助金」により、その需要が拡大していたためと説明し、また、北米の市場については、自動車市場が堅調に推移するなか、「RAV4」や「アバロン」といった新車が販売を牽引し、台数拡大につながったとのこと。また、アジアの市場において販売台数が減少した要因として、タイでの自動車購入減税が終了したことや、インドの市場が弱含みで推移したことが影響したためとみている。それ以外の地域では、中近東や中南米を中心に、販売台数が伸びていると説明した。

 また、通期見通しの連結販売台数は、第1四半期決算で発表した910万台という数値を据え置いている。日本の市場ではこれまでの景況感の影響で消費者の購入マインドが高いこと、また、「カローラハイブリッド」や「SAI」などのハイブリッドカーを中心に、新しい商品が順調に推移していることから、前回の見通しの数値を1万台上方修正した。北米、欧州の市場では各2万台の上方見通しとなるが、アジア市場においてはまだまだ厳しい状況が続くと見ており、6万台下方修正。それ以外の地域の1万台上方修正と合計して、結果的に増減なしという見通しを出している。(編集担当:滝川幸平)