日本共産党の志位和夫委員長は朝日、毎日などが特定秘密保護法案の廃案を求めたことを評価したうえで「地方紙も警鐘を鳴らしている。メディアの真価が問われている」とし「法案を許したり、傍観したりすれば、自殺行為になる」と最大級の警鐘を鳴らしている。
あわせて、福島県議会も法案に反対の意見書を全会一致で可決しているとし「原発事故を体験した福島県民の声を聴くべき」と政府・与党に訴えている。原発事故情報も国家安全保障上の重要な情報として、事故情報の中でも最重要情報が隠蔽される危険性があるためだ。
志位委員長は2007年に自衛隊「情報保全隊」による大規模な国民監視活動の実態を記者会見で明らかにしたことがある」とし「イラク戦争反対など広範な市民の運動を自衛隊が監視していた。事態を憂うる自衛隊関係者から寄せられた情報だった。秘密保護法が通れば情報提供者も私も厳罰に問われることになる」など、現実には、過去にさかのぼって法の効力が及ぶことはないにしても、こうした重要情報が国民には知らせることができなくなる、あるいは知らされなくなる危険性が高い。
赤嶺政賢衆議院議員も「法案では正当な取材活動は罰されないというが、正当かどうかを判断するのは警察で、逮捕されたら正当性は裁判で争う。長期の裁判で無罪になっても記者も会社も受けた打撃は甚大」と報道の自由が大きく損なわれる危険性を指摘。「時の権力の不正を暴けばその危険はいっそう大きい」と警鐘を鳴らしている。
政府・与党がいう米国などとの情報共有のうえで国家安全保障会議を設置した場合、特定秘密保護法がなければ情報共有は出来ないのか。改めて議論を深めることが求められている。(編集担当:森高龍二)