安倍晋三総理は7日の衆議院本会議で特定秘密保護法案の必要性について「情報漏えいの危険性の状況が高まっていること、外国との情報共有では情報が保全されることを前提に行われていることに鑑み、わが国および国民の安全を確保するうえで法制整備は喫緊の課題」と安全保障上、法制化が急がれているとした。
また国民の懸念については「政府として、国民の知る権利や取材の自由などに十分に配慮しつつ、法案をとりまとめた」とし「今後の審議を通して説明を尽くしていきたい」と述べた。
特定秘密保護法案と既存の関係法との関係については「新たに秘密保全に関する法律を整備し、安全保障に関する情報のうち、特に秘匿する必要のあるものについて、漏えいを防止し、適確に保護する態勢を確立することは極めて重要」とし「服務上の義務として守秘義務を定める国家公務員法などとは趣旨が異なるため、これらの法を改正することは適当ではない」とした。
また特定秘密保護法と国会との関係について、安倍総理は「本法案には一定の条件の下、国会に特定秘密を提供することができる仕組みが盛り込まれている。法案が施行されれば、国会の求めに応じ、特定秘密を提供することが可能になる。国会において講じる保護措置のあり方については国会の手続きおよび規律に関する事柄なので、今後、国会において議論されるものと思う」と述べた。
また、安倍総理は特定秘密の指定については「本法案による規定と外部有識者の意見を反映させた基準に従い適正に行われるものと認識している」とするとともに「大臣は特定秘密の指定と解除について責任を有しており、新たに大臣に就任した際に、特定秘密の指定状況を改めて確認することは有りうる」とした。生活の党の村上史好議員の質問に答えた。(編集担当:森高龍二)