モーターショーの“華”は、やはりこうしたクルマ 『GT-R NISMO』

2013年11月24日 13:24

GT-R Nismo

TMSでステージ上に登場した艶消しの「ダークマットグレー」のボディカラーは2014年夏以降のリリースとなる予定だ。超弩級のスーパースポーツの価格は1501.5万円。

 やはり、“こうしたクルマ”が登場しないと、モーターショーに華やいだ雰囲気を添えられない。こうしたクルマとは『NISSAN GT-R NISMO』である。東京モーターショー(TMS)の会場でカルロス・ゴーン氏が「ハイパフォーマンスなスーパースポーツを希求するエンスージアストの夢を叶える」クルマとして、高らかに、そしてなかなか派手な演出とともにワールドプレミアしたモデルである。発売は2014年2月、価格は1501.5万円。5000円の端数が付くあたりが、なかなかお茶目である。

 やはり“こうしたクルマ”なのだから、その超弩級のスペックに触れなくてはいけない。パワーユニットは数々のレースで培ってきたNISMOがチューンした3.8リッターV型6気筒DOHC「VR38DETT型」ターボエンジン。最高出力は600ps(441kW)、最大トルクは66.5kg.m(652Nm)。ふつうのGT-Rに比べて50psと2.0kg.mのアップである。簡単に説明すると軽自動車1台分ほどのパワー&トルクアップということ。

 そのパワーに負けないボディ強化もポイントだ。高負荷時でもサスペンションの精度の高い動作を確保するため、ボディ結合部には通常のスポット溶接に加え、構造用接着剤による補強を追加してボディ剛性を高めた。これはアフターマーケットでは実現できない、NISMOだからこそ実現できた「ファクトリーチューン」いえるチューニングだ。

 フロントおよびリヤサスペンションのスプリングと特注のビルシュタイン製ダンプトロニックダンパーは、グリップ力や正確なステアリング応答性を得るために専用チューニングされている。また、専用サスは走行中に3パターンのサスペンションモードが選択可能だ。ホイールにはサイズアップした専用の高剛性ハブボルトを採用。前255/40ZRF20、後285/35ZRF20の専用タイヤを装着する。

 GT-R NISMOの空力特性をアップさせる専用装備も数多い。フロントにカーボン製バンパーとアンダーカバーのエアストレーキを装着。リヤにはカーボン製の専用リヤスポイラーを採用している。NISMOのモータースポーツ活動での経験から、カーボンファイバー素材をバンパー、リヤスポイラー、サイドシルカバー、アンダーカバーなどに幅広く採用し、軽量化、低重心化を実現しているという。

 インテリアも専用装備が多いが、注目はドライバーをサポートする、人間工学的に基づいて造形されたRECARO製NISMO専用カーボンバックバケットシート(欧州および日本仕様)だろう。

 TMSで紹介された艶消しの「ダークマットグレー」のボディカラーは2014年夏以降のリリースとなる予定だ。(編集担当:吉田恒)