トヨタの新感覚、ヒトとクルマのコミュニケーションで走る近未来の“乗り物”FV2と現実的な1台

2013年11月23日 11:56

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トヨタブースで発表されたコンセプトモデル「TOYOTA FV2」のキーワードは“カラダで通じ合う”と“ココロで通じ合う”となっている

 トヨタブースで発表されたコンセプトモデル「TOYOTA FV2」のキーワードは“カラダで通じ合う”と“ココロで通じ合う”だ。身体で通じ合う近未来の乗り物は、ステアリング操作ではなく、ドライバーの体重移動によって前後左右の直感的なドライビング操作が可能なクルマだ。また、周辺の車両や交通インフラと双方向通信で繋がる協調型運転支援システムを利用することで、危険を予知してドライバーに回避を促すなど、TOYOTA FV2が安全走行を支援する。

 会場ステージでの女性ドライバーのデモ操作では、自由自在に操る様子を見せた。

 心で通じ合うのは、ドライバーの個人的な情報が蓄積された「TOYOTA HEART」と通信でリンクして、ドライバーとともに学習機能を持ったTOYOTA FV2が成長するという。音声認識や画像認識などによりドライバーの感情を推測するという。ドライバーの愛車であるFV2が、ドライバーの感情と蓄積された運転レベル情報、走行履歴からドライバーのいまの状態に合わせてお薦めの行き先を提案するなど、移動のパートナーとして成長するわけだ。

 ここで、キーテクノロジーとなるのが、「TOYOTA HEART PROJECT」だ。これは、トヨタが進める“ココロが動く、あなたが動く。”をテーマとした、新しいコミュニケーション研究プロジェクトである。雑談や傾聴対話など言語のコミュニケーションに加え、オープンイノベーションで研究中の、表情やしぐさ、過去の記憶なども含めた、感情のこもったコミュニケーションをヒトとモノとの間で可能とすることを目指した研究といえそうだ。

 FV2よりも、やや現実的な超小型コミューターが「i-ROAD」だ。先般のCEATECでも紹介されていたが、東京モーターショーでは会場でデモ走行が見られる。走行エリアは広くはないが、相当に速くてアグレッシブな走りを見せる。これは、2014年から愛知県豊田市やフランスのグルノーブル市のEVシェアリングなどに導入して実証実験を開始する。(編集担当:吉田恒)