「東京オートサロン2014 with NAPAC(TAS)」でホンダが楽し気なクルマを展示した。2014年から開始するとされる軽自動車「N ONE」によるワンメイクレース参戦用車両だ。「オートマティック限定免許でも参加できるレース」と、その手軽さを訴求して、モータースポーツ参加者の裾野拡大を目指すという。
「N ONE」によるワンメイクレースの参加方法などの詳細は2月に発表予定。現在のところ全国7カ所のサーキットで開催されることが公表されている。?4月に鈴鹿サーキット、HSR九州でそれぞれエキシビションレースを開催し、7月から富士スピードウェイ、オートポリス、岡山国際サーキット、ツインリンクもでぎ、スポーツランドSUGOで順次開催し、最終戦を鈴鹿サーキットで行なう予定のようだ。
TAS会場に展示された「N ONEレース車両」は、4点式シートベルトやロールケージなどの安全装備が架装され、スポーツサスペンション、CVT(トランスミッション)クーラーなど、レースに向けた対策が施された仕様となっている。当然ながらナンバー付きで日常使用も可能としている。サーキットまで自走してレースに参加、そのまま帰宅出来る。トヨタ86ワンメイクレースと基本は同じ。ふつうならレース車両をキャリアカーでサーキットまで運搬するが、ナンバー付きなら自走できるのでコストが掛からない。さらに車両価格がトヨタ86の半額だ。
会場では、トヨタ自動車の豊田章男社長が楽しそうに「N ONE レース仕様車」のコクピットに乗り込む姿を目撃した。
ホンダの関連会社M-TECモータースポーツ事業部のコック・リァン・シェン氏は「一般の方にも参加しやすいよう、オートマ限定免許でも参加できるレースができないか検討した結果。詳細は車両価格を含めて2月の上旬に発表予定」とN ONEワンメイクレースの狙いについて語った。
同氏によれば、2月の詳細発表以降、初心者向けのサポート体制も充実させる予定だということ。サーキットのレースだけでなく、このクルマを使った、より簡便なジムカーナやラリーなど、手軽な「草レース」なども企画されると楽しいと思う。(編集担当:吉田恒)